明星大学

学部とプログラムの両立にチャレンジ

明星大学には通学課程のほか、教員養成を主な目的とした通信教育課程があります。他大学に先駆け 1967年にスタートし、これまで 17万人を超える学生が学び、近年では毎年 300人以上の学校教員を輩出しています。 

2010年、この通信教育課程を活用して、教育学部以外の学生も在学中に小学校教員免許の取得ができるようスタートしたのが「小学校教員免許プログラム」です。小学校教員になる夢を持っていたものの、やむなく他学部で勉強している学生が少なからずいました。「それでも教師になりたい」と思う学生をサポートしたいという考えもあり、通信教育課程のカリキュラムをアレンジして、制度として整備しました。

ただし、学部の勉強と小学校教員免許プログラムを並行して勉強し続けることは、容易なことではありません。プログラム参加については選考試験を実施しますが、とくに面接では、覚悟を持って勉強をすること、必ず教員になるという強い意志があるかを確認しています。

プログラムの学習は 2年生から始まります。勉強の進め方は、自学自習で教科書を読んで理解し、レポートを提出し、科目終了試験を受けます。また、週末や長期休暇を利用した短期集中型のスクーリングに参加します。カリキュラムは 29科目、60単位にのぼります(学部で教職課程を履修していない場合)。さらに 3年生では、特別支援学校と社会福祉施設での介護等体験に参加。4年生になれば、4週間の教育実習に臨みます。

プログラムのなかでも、スクーリングは通信教育課程の学生と一緒に授業を受けます。グループディスカッションでは、20代の学生から 30代、40代の社会人もいて、さまざまな考えや意見に触れる機会になります。そのなかには現役の教員が異なる免許取得のために参加しているケースもあり、学校現場の生の話は大いに刺激になるようです。スクーリングは学生たちにとっては、同じ志を持った仲間たちとの新鮮な出会いの場所であり、教師という仕事をめざすモチベーションを高める機会といえます。

将来は希望するすべての学生に
プログラムを提供したい

私は小学校教員免許プログラムの策定にも携わっていました。初年度に教育学部進学が叶わず、経済学部で勉強しながらプログラムに参加した女子学生がいました。彼女も 2年生・ 3年生の勉強の大変さを話していましたが、努力の甲斐あって、教員採用試験に見事合格。先輩学生が不在のなかで、パイオニアとして成功体験を勝ち取った笑顔はいまでも印象に残っています。そのような学生が常に学内にいることを思うと、私たちスタッフもできる限りのサポートをしていきたいと考えています。 

教員を志望する学生は、子どもが好きなことはもちろん、包み込むような優しさを身につけ、分け隔てなく人に接することができる学生が多いように見受けられます。頭がいい、賢いだけでは良い教員にはなれません。現場では大人の言葉がまだまだ理解できない小さな子どもを相手に対応しなければなりません。ゆたかなコミュニケーション力と柔軟な対応力が求められます。

大学では「自己確立」「自己実現」を果たすことを謳っていますが、そのために体験教育を数多く実施しています。授業ではグループワークを通して意見交換をしたり、作業をすることも多く、地域における体験教育では、多摩地域の企業や自治体と連携し、それぞれの課題解決を図っています。さまざまな人たちと出会い、関わることで人間力が培われます。学部のそうした取り組みも教員養成には欠かせない学びとなっています。

明星大学のどの学部に進んでも小学校教員の免許取得を叶えるのが、小学校教員免許プログラムです。教育学部にこだわらず、自分が望む勉強と教員免許取得の二つを同時に手に入れるという考え方もできます。学生の可能性を広げることができるプログラムとして、今後は希望する学生全員に参加してもらえるよう、私たちも検討を重ねてまいります。

明星大学 アドミッションセンター長 中西 徹

建築学部建築学科 2020年4月誕生!


「建築のチカラ」で確かな建物・空間とたくさんの笑顔を生み出すことができる「建築のプロフェッショナル」を育成するため、2020年4月、建築学部建築学科が誕生します。学びの特徴としては3つ。
1.体験を重視した学び
明星大学は開学当初より実際の体験を通じて知識や技術を身につける体験教育を実施。この経験と実績を新しい建築学部でも活かします。
2.教養、知識・技術、創造性をバランスよく培うカリキュラム
特定の分野に偏らない幅広い教養的知識や建築学の専門知識と技術、今日的課題への対応を含む発展的知識を育むことができるカリキュラム。

カリキュラムのポイント

体系的かつ体験的に学ぶ「基礎科目」「専門基幹科目」「専門発展科目」

すべての卒業生が一級建築士の受験資格を得られる科目構成

設計製図を柱に据え、希望進路に応じた「3 つの履修モデル」
3.専門性と発展的技術を磨く3 つの履修モデル
学生それぞれの目的(進路)に合わせた建築の課題解決力を養うため、以下の3 つの履修モデルを用意します。

建築デザインモデル…建築デザイン(意匠)などを中心に、建築を総合的に学ぶモデル

住宅デザインモデル…主に住宅建築に関して学べ、インテリアなども学べるモデル

建築都市エンジニアリングモデル…主に大規模建築や都市などの強度や安全性などを追及するモデル